本気の恋の始め方
けれど彼は

「彼女には隠さなくてもいいでしょう」

薄い唇の端を少しだけ持ち上げて、ふっと笑い、慌てる鮎子さんを面白そうに見下ろす。



「ああ……もしかして恥ずかしがってるのか?」

「――ッ!!!!」



鮎子さんだけじゃない。

なぜかそれを見ていた私まで、顔がカーッと熱くなった。


っていうか、今、すごい色気が、ぶわーっとあふれたような気がするんだけれど……。


年上の女二人を翻弄した五所野緒君は、顔色一つ変えないまま、ゆっくりとウーロン茶を飲んでいる。


恐るべき五所野緒君……。






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