本気の恋の始め方

そしてるうくんを囲む会は、お父さんが前後不覚に酔っぱらうまで続いて、窓の外はすっかり暗くなってしまった。



「じゃあ俺、そろそろ帰りますね」



るうくんが立ち上がると、

「塁くん、泊まっていきなさいよ」

と、上機嫌なお母さんが引き留める。



「いや、でももう――」

「うちはそのつもりだったのよ。ホテルに戻って約束でもあるなら別だけど、予定がないなら泊まっていってちょうだい」



お母さんの言葉に、隣で聞いていた私の胸がきつくしめつけられる。



ホテルに戻って誰か約束……

千早のことを思い出して、切なくなってしまった。


千早、どうしてるんだろう……。

電話……どうしよう……。





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