本気の恋の始め方
顔を前で両手を合わせるうくんに頭を下げると
「いや、だけど久しぶりにおじさんとおばさんに会えて嬉しかったよ」
るうくんは私の隣で部屋をくるりを見回した。
初めて来たのに、どこか懐かしそうに。
「――ここは普段使ってないのか?」
「うん。お客様用」
「おじさんとおばさんと、潤といるとさ、やっぱり昔を思い出すな……」
「ずーっと変わらないもんね」
「――」
私の言葉に黙り込むるうくん。
切れ長の瞳の端でちらりと私を見つめると、意味深に微笑んだ。
「変わらないと思うか?」
「え?」
「俺はそうは思わないよ」
「――」
私を見つめる瞳がまっすぐだから思わず私も見返していた。
いったいるうくんは私になにを伝えたいんだろう……
「塁?」
「――」
るうくんが何かを言いかけて口を開こうとした瞬間
「じゅーん! お風呂用意できたから、塁君に入ってもらって~!」
廊下の向こうからお母さんの声が響いて聞こえてきた。