本気の恋の始め方
それにかなり人懐っこいタイプみたい。
私の顔をじいっと食い入るように見て話すから、なんだかドキマギしたりして……。
「――律。あっちで呼んでるよ」
千早が私の肩を抱き寄せて、もう一方の手で砂浜を指差す。
「あ、そうですね。じゃあ行きましょうか、みんなに紹介しますよ、千野さんの可愛い彼女」
「可愛いってそんな……もうそんなこと言わないで。冗談でも言われ慣れてないから」
もう恥ずかしいよ。
百パーセントお世辞だって分かってるけど、綺麗とかかわいいとか連発されると、身の置き所がなくなってしまう。
半ば本気で御子柴律を見ると、
「うはー。萌える~! かわいいー!」
と、御子柴律は大きな口をニヤーッと持ち上げるようにして笑ったりして。
すっかりからかわれている私だった。
そして、私の肩を抱く千早の手に力がこもる。