本気の恋の始め方
「千早……?」
その手に違和感を感じ顔を上げると同時に、目の前が一瞬暗くなって。
そのままふんわりと空気が揺らぎ、額に押し付けられる千早の唇。
「――ッ!」
驚いて背筋が強張り、頬がカッと熱くなった。
「もう、千早っ……」
慌てて周囲に目を配る。
誰も見てないと思ってホッとしたけれど、それとこれとは話が別だ。
彼の胸を手のひらで押し返すと、
「潤さんはわかってないよ……」
と、なぜかため息をつかれる始末。
どうして私が悪いみたいな雰囲気でため息をつかれなくてはいけないんだろうか……。
変な千早……。