本気の恋の始め方
「あ……えっと」
「俺、着やせして見えました?」
「――」
「あの時、そう思ったんだ、潤さん。ふぅん……てっきり、忘れてるんだと思ってた」
きれいな、宝石のような瞳を輝かせて、千野君は魅力的に微笑む。
あの夜のことは、考えないようにしてるだけで、覚えてないわけじゃない。
しっとりと濡れた濃密な空気
シーツの上で指をぎゅっと絡ませて。
私の目を見つめながら、かすれた声で
「じゅんさん……」
と呼んだ千野君の唇。
きれいな首のライン、たくましい腕。鎖骨。
突き上げる情熱。
男らしい体にきつく抱きしめられて、私はあっという間に彼に抱かれることに夢中になってしまった――
鮮明に、覚えてる。
なにも、かも。