偏食家のテーブル
そしてある日、ハルカが新聞を手にカナにたずねた。腕のキズがまだ痛む頃だった。
「ねぇ、コレ…あの時のヤツじゃない?」
「なぁにコレ?」
カナは見たことがない。
「あの日、クラブで渡されたヤツ!マサト君が持ってた!」
「エッ!知らないよ!」
「新型ドラッグって!」
ハルカはカナと違い、覚えていた。それを渡された時も場所も。ハルカが言うには、マサトがオイシイと言って二人に三粒ずつくれたそうだ。その後はハルカも酔うスピードが上がり、記憶がない。気が付くと小平のアパートにいた。
「ウソ!ホントなの?」
「ホントよ!コレだった!」
「ワタシ達、コレ…」
「そうよ!食べた。」
始めはカナもハルカも自分達が捕まるのではないか?と、不安に思ったが、こういうモノは捌く人間がいけないらしい。知って食べたか、知らないで食べたかは、まったく違うらしい。この記事では、猪野や川上が加害者で、カナやハルカは被害者と書いてあった。カナは心が揺れた。騙された。裏切られた。でも、心配。彼の身を想う。
ハルカはカナの肩に手をのばし、何も言わなかった。声がかけられなかった。
「ねぇ、コレ…あの時のヤツじゃない?」
「なぁにコレ?」
カナは見たことがない。
「あの日、クラブで渡されたヤツ!マサト君が持ってた!」
「エッ!知らないよ!」
「新型ドラッグって!」
ハルカはカナと違い、覚えていた。それを渡された時も場所も。ハルカが言うには、マサトがオイシイと言って二人に三粒ずつくれたそうだ。その後はハルカも酔うスピードが上がり、記憶がない。気が付くと小平のアパートにいた。
「ウソ!ホントなの?」
「ホントよ!コレだった!」
「ワタシ達、コレ…」
「そうよ!食べた。」
始めはカナもハルカも自分達が捕まるのではないか?と、不安に思ったが、こういうモノは捌く人間がいけないらしい。知って食べたか、知らないで食べたかは、まったく違うらしい。この記事では、猪野や川上が加害者で、カナやハルカは被害者と書いてあった。カナは心が揺れた。騙された。裏切られた。でも、心配。彼の身を想う。
ハルカはカナの肩に手をのばし、何も言わなかった。声がかけられなかった。