偏食家のテーブル
カナは確認しようとケータイを手にした。が、もう遅かった。つながらなかった。
そして、その次の日に彼の名前は新聞に乗ることとなった。
その新聞によると、そのドラッグは『メロウデイズ』という名前だった。メロウデイズは食べると気持ちが高揚し、心拍数が上がるらしい。コレを猪野の会社で輸入していたらしい。そして、彼と彼の部下であった数名、それから彼のイベントの関係者の数名(その中には川上雅人も入っていた。)が捕まった。
そして、それから事件の事を聞かれた。刑事やら検事やらに。カナもハルカも知っていた事が少なく、ハルカはただのイベント関係者で、カナは猪野の彼女の一人(他に三人ほど同じようなオンナがいた。)で、二人とも揃って被害者となった。


そして、それから連絡をとれるはずもなく十年が経った。どうしてかわからないが、今日、このカメラの前で再会した。
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