あなたを抱けなかった理由
私が高校を辞めることを、最後まで彼は反対したけど、私には後悔の気持ちはこれっぽっちもなかった。



奨学金を借りながら、大学へ通う彼の負担にはなりたくなかったし、なにより私が学校へ行きたくなかったから。





続けていたコンビニのバイトを朝から夜までに延長して、休みなく働いた。



そんな私に、店長が知り合いの不動産やで働かないかと紹介してくれたのが高野さん夫婦だった。
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