雨夜の密会
朝ご飯の後片付け、掃除に洗濯……。
家事を一通り終えたあと、エプロンのポケットに入れていたスマホが鳴った。
“ドクン”と胸が高鳴り、期待してしまう。
深呼吸をしてスマホをポケットから出して見た。
鳴海さんからだ。
急いでLINEを開く。
『今日は雨だね。約束、覚えてる?』
『うん』
♩〜♩〜♩〜
『良かった。どうしようか?一緒に昼ご飯でも食べる?』
『うん!』
♩〜♩〜♩〜
『じゃあ、11時にあの公園に来てくれる?』
『わかった』
スマホをエプロンのポケットにしまう。
鳴海さんとLINEをしている間は和臣さんの事なんか頭になくて、鳴海さんと会える喜びの方が大きかった。
でもリビングに飾ってある結婚式の写真が目に映り現実に引き戻される。
本当に会ってもいいの?
でも……。