雨夜の密会



買って来たケーキを一緒に食べて、話をしていたら夕方になっていた。



「帰らなきゃ」



私はカバンを持ち、椅子から立ち上がった。



「主婦は大変だな」



そう言ったのは叔父さん。


大変は大変なんだけど、私の場合は違う意味で大変かな。



「送って行こうか?」


「大丈夫。まだ明るいし……」



鳴海さんがそう言ってくれたけど断った。



「じゃあ、帰ります」



私は叔父さんと鳴海さんに笑顔でそう言った。



「また遊びにおいで」


「うん。ありがとう」



私は叔父さんの写真館を後にした。




< 26 / 134 >

この作品をシェア

pagetop