雨夜の密会
公園から歩いて5分くらいのところに鳴海さんの住んでるアパートはあった。
「ここね、ペット可の物件なんだ」
「そうなんだね」
アパートの1階の部屋にはそれぞれ小さな庭が付いていて、そこに犬小屋が置いてあるのが目に入った。
鳴海さんの部屋は2階の階段を上がってすぐの角部屋。
ここまでついて来たのはいいけど……。
本当に部屋の中に入っても大丈夫かな。
「鍵開けるから、段ボール持っててくれる?」
「あ、うん……」
鳴海さんから段ボールを受け取る。
ズシリと重い段ボール。
中から仔猫の鳴き声が聞こえてくる。
「真緒ちゃん、どうぞ?」
「えっ?」
鳴海さんが玄関のドアを開けて、こちらを見て微笑んでいた。
“ドク、ドク”と煩く鳴り始める心臓。
「おじゃま、します……」
私は段ボールを抱えたまま中に入った。
後ろから鳴海さんも入って来る。
“バタン”
玄関の閉まる音が部屋の中に響いた。