雨夜の密会




「お茶も出さずにゴメンね。コーヒーでいい?」


「あ、うん」


「コーヒー淹れて来るから待ってて」


「うん」



鳴海さんはキッチンに行き、私は猫の体を撫でる。


母猫は警戒心がなくなったのか、目を閉じて丸まって寝ていた。


仔猫は遊び足りないのか、ベッドから出てチョコチョコとリビングの中を動き回っている。


その時、外から激しい雨音が聞こえてきた。




< 56 / 139 >

この作品をシェア

pagetop