雨夜の密会




「今日、アナタに会えて良かったわ」



真白さんは柔らかい笑顔で俺を見てそう言った。



「えっ?」


「いつも葵に綺麗な花をありがとうね」


「いえ……」


「蓮くん?」


「はい」


「もう、いいのよ……」



えっ?


それは、どういう……。



「もう、葵の事は忘れなさい」


「何で……」



俺は目を見開き、真白さんを見た。


何で……。


何で、真白さんはそんなこと言うんだ……。




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