続・雪うさぎ~その後の二人のラブラブなお話…のハズ?~
「遅くなって…寂しい思いさせて…ゴメンな、雅。」

剥くように弄っていた髪をそのままひと房すくい上げキスをする

突然の俺の言動に驚いたように茶色の瞳を大きく見開いて『どうしたの?』と瞳で問い掛けてきた。

「…ううん、だってちゃんと遅れるってメールくれたじゃない。心配してなかったし寂しく無かったよ。」

ニッコリと俺を見て微笑む雅に胸が熱くなる。

小さく弱々しかった『うさぎ』が、いつの間にか風雪に耐えてなお美しく気高く谷間に咲く一輪の白百合のように俺を待ち続けてくれた事に強い感動を覚えずにいられなかった。

凛とした美しさを持つ強く優しい少女…。

俺だけのために咲く美しい白百合。


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