雪風‐冷たくさらっていくもの‐
風乃はいわゆる幼馴染だ。
生まれる前から知り合いで、僕は溶けない雪が降った日に生まれたから砂雪、風乃は風が強い日に生まれたから風乃とお互いの親同士で名づけられた。
だから僕にとって風乃の両親は幼馴染の親であると同時に自分の名づけ親だった。
生まれる前から家族同士の絆が強かったから、僕と風乃が仲良くなるのも当然といえば、当然で。
「砂雪ーっ学校行こう!」
高校に入った今でも、僕たちはいつもこうして一緒だった。
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