FlowerRose
「キャー♪何コレ〜!?超美味しそ〜♪」
目の前には色とりどりのスイーツ達
どれも普通の喫茶店では食べる事が出来ないようなスイーツばかりだ
「…あんなに嫌がってたくせに」
カイの呆れ声を無視して、あたしは次々とスイーツをトレイにのせていく
―ここは『とっておき』のホテルの中にあるバイキング会場―
見た目的にも高そうなホテルは、バイキングも高級そうな料理だらけだ
「高級ホテルはバイキングにも抜かりなし…ってトコだな…」
独り言を言いながら、カイの待つ席へと戻る
「…決戦前の腹ごしらえ…ってやつか?」
「…ぶっ!」
意地悪にほくそ笑むカイの言葉に、口に含んでいたケーキを吹き出してしまう
「何やってんだよ…」
いかにも自分のせいで吹き出した事を知っているようにあたしに水が入ったグラスを手渡す
「…誰のせいだと思ってんのよ…」
チラッとカイを見ると、勝負に勝ったような顔をしてフフンと笑っている