お腹が空きました。




それが、たった昨日。十数時間前の事だったのに…。





「…死にそう。」


細胞単位で体が食べ物を求めている。


どうやら自分の胃袋は失恋してもお腹が減るように作られているらしい。


…食べたい。


あまーいカスタードパイ。


駅前のフルーツたっぷりパフェ。


ピザ。行きつけの本格派イタリアピザ。

チーズとろーん、てなるやつ。




ぐはぁー…食べたい。



夕方の赤い日差しが大きな窓から差し込んでくる。


お昼はおにぎり一個にした。


普通の女子なら普通の量。


でも紗耶にとってこの量はキツい。


相当、キツい。




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