お腹が空きました。
ごっくんとロールケーキを呑み込んで、紗耶は杉崎を見つめた。
「今度由美ちゃんが夜に一緒に食べに行こうって言ってるんですけど、行ってきてもいいですか?」
んあ?と杉崎は怪訝な顔をし、またケーキをつつきだした。
「行ってこい行ってこい。ってかなんでそんな事俺に聞くんだ?」
なんだそんな事かとでも言いだげに杉崎はパクッと最後の一口を口に運んだ。
ぇえ…っ!?と紗耶は衝撃を受ける。
「なんでって、なんか始め“普通の食事以外買い食いするな”とかいってませんでした?」
「…言ったっけ俺。」
「言いましたよ!」
ムキーッとフォークを振りながら紗耶は情けない顔をする。
お腹が鳴っても、杉崎のケーキが食べれなくなっては困ると律儀に守ってきた自分がバカみたいではないか。
ああ、と、杉崎はコーヒーをすすり、カップを机に置いた。
「俺は付き合いまで制限しろとか、そこまでいってねぇよ。いつも通りの量に上乗せで俺の作ったもんまで食べてたらさすがのお前でも肥えるだろって話だ。俺のケーキ食べたら他なんか減らせ。自分でそこらへんは調整しろ。好きにしていい。」