お腹が空きました。


力なく手を伸ばす由美に紗耶はニンマリしながら耳元で囁いた。

「…何があったか知らないけどね、下を向きながらじっとしている由美ちゃんなんて由美ちゃんらしくないよ?ね。頑張って。」

そう言って紗耶は、心配するお兄さんと目を丸くしている由美を置いて軽やかに建物から出て行った。






「…さて、」


紗耶はアーケードの屋根の間から見える、すっかり真っ暗になった夜空を見上げ胸いっぱいに空気を吸い込んだ。


…まだまだお祭りの匂いがする。


紗耶は賑わう商店街に今度は一人で乗り込んで行った。













「あ。」


「お。」


紗耶がミニ串カツを加えながら歩いていると、

前方に見慣れた顔を発見した。









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