お腹が空きました。
「待てってーっ。ほらーもっと早く走んないと追いついちゃうよーー?」
ニヤニヤしながら追って来る二人。
普段走る事が少ない紗耶の足はもう限界を迎えていた。
無理、もう無理…っ
なんで私こんなことに…っ
誰か…
誰か…っ
「す…っっ!」
杉崎さーーーんっっ!!
本格的に泣きそうになってきた紗耶の腕を、
パシンっ
「⁈」
「こっち。」
何処かで見た事のある人影が引いたーー。
◆
「どうもありがとうございました。」
実行委員会がパトカーを見送りながら頭を下げる。
その横で紗耶達はげっそりと力を抜いた。
砂奈子が呼んだ係りの人と警察が何やら喋ったあと、二台目のパトカーも立ち去る。
思いのほか大事になってしまって、紗耶はすまなそうに実行委員会の人を見上げた。
「すみません、なんだか水をさしてしまったみたいになって…。」
何を言い出すの!と係りのTシャツを来たお姉さんが目を丸くする。
「あなた達は全然悪くないわよ!それにあいつらは“部外者”だったからね。ある意味ラッキーだったかも。万引き犯を捕まえたぐらいの気持ちでいてね。」
そう言ってニッコリ微笑えまれたので、紗耶も困ったような顔をしながら微笑み返した。