お腹が空きました。


「す、杉崎さんも相変わらず酷いですよーっ。」

と紗耶の喚きにも杉崎の喝が飛ぶ。

「俺は休日の過ごし方について質問したんだがなっ。」

「あ、そうでしたそうでした。そうですねー…溜まった掃除したり洗濯したりご飯食べたりー….、あっ!公園行ったりしますよ!」


公園?と聞き返す杉崎に紗耶は楽しそうに喋る。

「私の家の近くにおっきい公園あるじゃないですか、半分森みたいな。」

「ああ、あるな。」

杉崎は紗耶のうちまでの道を思い出し頷いた。

「時間があいたらそこ散歩するんですよー。そしたら近所のおじいちゃんおばあちゃんに会うんですよね。そんで連れてるワンコと戯れるんです。撫でたりめでたり噛まれたりー。」


色々と気になった点があったがあえて特に触れず、杉崎はウキウキ楽しそうに喋る紗耶に「そうか…。」とだけ呟いた。


「もう本当に可愛くって食べちゃいたくなりますよーっ癒しです癒し。あのもふもふは世界を平和にします。もふもふ最強。」

「はいはい、そりゃ良かったな。…、……室内、犬好きなのか?」

杉崎は駐車場に車を停めながらふと訊ねた。

紗耶は大きく膨らんだカバンを抱えながらハイッと頷く。


「犬っていうか動物全般好きですね!猫も好きですし、白クマとかペンギンとかイルカとか、うさぎとかフラミンゴとかもう色々好きです。」

「ふーん。」





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