お腹が空きました。







「おお!フラミンゴ!大量ですねぇ!」


「ああそうだな。」


「サイ!サイですよ!隠れてるけど隠れきれてない!」


「ああそうだな。」


「……。」


「…なんだ?」



じと…っと見上げながら紗耶は唇を尖らせる。

「杉崎さんもしかしてあんまり興味ないんですか?」


「…まあ、特にはな。」

ガーンと打ちひしがれている紗耶をよそに杉崎は長い足を進める。


土曜日。


一番近くの動物園はそこそこ盛況で。


紗耶はどこか浮き足立ちながらお出かけメイクにほんのちょっといつもよりおめかしをしてウキウキしながらやって来たのだ。

しかし杉崎の反応はいつもと対して変わらず。

いつものように黒っぽいもので固めたような格好の杉崎に、動物達も若干怯えているのだった。(実際何回か威嚇されている。)


「そんなにハッキリ言わなくても…。」


進む杉崎の背中に聞こえない程度の声で紗耶は呟く。


じゃあなんでここに連れて来てくれたのだろうか…。



< 153 / 324 >

この作品をシェア

pagetop