お腹が空きました。
終わった。
「はぁぁぁ…」
紗耶はだらけた顔で、どんよりした空を見る。
終わった。本当に終わったんだ。
これで、良介との2年間は完全に終了した。
「疲れた…」
振られた、のかな、これは。
うん、振られたんだろうな。
…二回振られた気分。
あーあ、損な役。
フラフラ歩いた事のない道を行きながら、紗耶はぼんやり今までの事を思い出していた。
良介との楽しかった思い出とか、
喧嘩した事とか、
新生活でバタバタした事とか、
なんだか行き違いが出てきた事とか、
そういえば最近はキスすらしてなかったな、とか、
なんだ、サイン出てたんじゃん、とか、
別れた後とか、
「昔の自分は、まさか良介とこんな別れ方するなんて、思ってもいないんだろうなぁ。」