お腹が空きました。


終わった。



「はぁぁぁ…」



紗耶はだらけた顔で、どんよりした空を見る。



終わった。本当に終わったんだ。


これで、良介との2年間は完全に終了した。


「疲れた…」


振られた、のかな、これは。

うん、振られたんだろうな。

…二回振られた気分。

あーあ、損な役。


フラフラ歩いた事のない道を行きながら、紗耶はぼんやり今までの事を思い出していた。


良介との楽しかった思い出とか、


喧嘩した事とか、


新生活でバタバタした事とか、


なんだか行き違いが出てきた事とか、


そういえば最近はキスすらしてなかったな、とか、

なんだ、サイン出てたんじゃん、とか、


別れた後とか、



「昔の自分は、まさか良介とこんな別れ方するなんて、思ってもいないんだろうなぁ。」



< 40 / 324 >

この作品をシェア

pagetop