†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「……廉…」
あたしは彼の頭を抱き締めるように、自分の胸に抱え込んだ。
「じゅ…」
「廉には、あたしがいるよ。どこにも行かないから…」
そっとサラサラな黒髪を撫でる。
「ダメだ…お前といると、抱きたくなる。ずっと触れていたい。止まらなくなる……」
「止まらなくて、いいよ」
あたしは彼を離すと、病室の扉に鍵を掛けた。
「抱いて?廉…」
着ていたブラウスのボタンを外して、彼の胸に寄り添う。
「……加減、できなかったら悪い」
廉はあたしをベッドに少し乱暴に押し倒す。
全部受け入れたい。
廉の弱い所も、強い所も…。
「ん…っ」
汗ばんだ肌が重なり、窓から差す夕日に照らされる。
「ぁ、もう…ダメ……っ」
「ダメだ…まだ、これからだろ……」
限界を訴えても、彼は許してはくれない。
廉はあたしをベッドに押し付け、再び動き出す。
「れ、んっ…あっ、あ……!」
シーツを握り締めて、彼を感じる。
体が、熱い…。