†危険な男†〜甘く苦い恋心〜Ⅱ
「樹里、俺のこと、愛してるか…?」
「うん。愛して、る…」
廉は安心したように笑って、あたしを強く抱き締めた。
好き。
どんなあなたでも…。
「悪い。なかなか離してやれなくて」
「ううん。大丈夫…」
セックスの後、廉はあたしを腕に閉じ込めたまま離さなかった。
身近に感じる、彼の熱い体温。
廉、好き…。
「廉、キスしたい…」
そう言うと、彼は優しいキスを落とした。
「ん……」
「樹里…」
彼の熱いキスに酔いしれていると、ここが病院だということを思い出す。
「廉…そろそろ、帰らないと……」
「……もう少し」
唇が離れ、強く抱き締められる。
廉が苦しいのは分かる。
だから、あたしが分かってあげたい。