幸せまでの距離
ショウマはリクの顔を覗き込む。
「メール? メイちゃん?」
「ううん。時間見ただけ……」
新着メール、着信履歴、一件もなし。
「メイとはメールするけど、あっちから来たことはないんだ」
リクは寂しさをごまかすように微笑し、空気を変えるためにサラダの角切りトマトを口にする。
ショウマはうーんとうなり、
「じゃあ、メイちゃんへの連絡はいつもリクから?」
「うん。メイから来ること期待して、待ってみようかなって思うこともあるけど、気付くとこっちからメールしちゃってる」
「メイちゃんは、クールなツンデレタイプか。見たまんまだな」
ショウマはわざとそんな冗談を言ってみるが、「冗談にならないよ」と、リクは肩を落とした。
「俺から連絡しないままだったら……」
「……? しないままだったら?」
「んーん。何でもないっ」
“俺から連絡しなかったら、メイからはきっと一生、連絡はこないんだろうな……”
メイと両想いになってから感じていたかすかな不安を消すように、リクは言葉を切ったのだった。