幸せまでの距離

ショウマはリクの顔を覗き込む。

「メール? メイちゃん?」

「ううん。時間見ただけ……」

新着メール、着信履歴、一件もなし。

「メイとはメールするけど、あっちから来たことはないんだ」

リクは寂しさをごまかすように微笑し、空気を変えるためにサラダの角切りトマトを口にする。

ショウマはうーんとうなり、

「じゃあ、メイちゃんへの連絡はいつもリクから?」

「うん。メイから来ること期待して、待ってみようかなって思うこともあるけど、気付くとこっちからメールしちゃってる」

「メイちゃんは、クールなツンデレタイプか。見たまんまだな」

ショウマはわざとそんな冗談を言ってみるが、「冗談にならないよ」と、リクは肩を落とした。

「俺から連絡しないままだったら……」

「……? しないままだったら?」

「んーん。何でもないっ」

“俺から連絡しなかったら、メイからはきっと一生、連絡はこないんだろうな……”

メイと両想いになってから感じていたかすかな不安を消すように、リクは言葉を切ったのだった。

< 121 / 777 >

この作品をシェア

pagetop