幸せまでの距離
「んー。何でだろーなー?」

ショウマは持ち前の爽やかスマイル と軽い口調で首をかしげる。

「テキトーだな、もう」

リクは思いのほかガッカリし、コン ビニの自動ドアに近づく。

「信頼するのに、理由なんていらな くない?

言葉で説明できないよ」

ショウマが言った。

リクは鋭いヤリで頭を貫かれたよう な感覚を覚え、その場に立ち尽く す。

ショウマはリクの肩を軽く叩き、

「そんなもんでしょ。

リクならきっと受け入れてくれる。 そう思ったから言えた。

あと…………」

「あと?」

「昨日リクに言ったこと、ほんとは 俺が誰かに言われたかった言葉なの かも。

『俺に対しては無理せず何でも話 せ』っていうやつ。

でも、リクにそうしてほしいのも本 当だから」

“ショウマ……。そんな風に思って てくれたの?”

ショウマはリクの心を読んだみたい に、

「何かあったら、いつでもお兄さん が聞いてあげるよ。

対したアドバイスなんて出来ないけ どさ」

リクは力強くうなずいた。

そう思っててくれる人が身近にいる だけで、かなり心強い。

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