幸せまでの距離
「リクと違って、俺の受験動機は 不純極まりないねー。
プライドだけで、この大学選んだ んだから。
父を否定する材料が欲しくて、必 死にそれを探してた。
笑っちゃうだろ?
前、リクに、他人を理解したいと か偉そうなこと言ったけど、そう いう気持ちより、自分の正しさを 主張して父を越すんだってことし か頭になかった」
「……」
リクは悲しげにショウマを見つ め、
「そんなこと思ってたんだな、 ショウマって」
「まあ、色々考えたよ。
人生変わる選択なわけだし、勉強 も必死にやった。
変えたくて、変えたくて。
それと同時に、あの家から逃げた くて」
「今も、親との関係は変わらない の?」
「永遠にこのままだろうな~。
父が考え方変えない限り、家の中 も異質なまま。
もう、とっくの昔に崩壊してた し、修復なんて不可能だろうし。
大学を卒業しても、俺はあの家に は戻る気ないから。
在学中に、自立するための資格な り何なり取って頑張るよ」
「………そっか……」
リクはショウマにかける言葉を見 つけられなかった。
しかしショウマはそれを全く気に しておらず、
「リク~。そんな、本人以上にし んみりすることないって!
俺はもうこの通り元気だし、家族 のことも割り切ってるし。
今は、メイちゃんの話じゃん?
俺の話が長すぎたけど、こっちの 話はメインじゃないし」