幸せまでの距離
自分のことを話す時は所々恥ずか しそうにしていたショウマも、メ イの話題になるとしっかりと落ち 着いた口調になった。
「メイちゃんも、多分一緒。
人からの愛情を感じたい、
無償の愛を注がれたい、って、
常に思ってると思う」
「メイが……?」
「本人はそう言わないかもしれな い。
特にメイちゃんみたいなタイプは ね。
自覚すらしてないかも。
でも、俺がそうだから、わかる。
メイちゃんには、生みの親から愛 を感じる機会が必要だと思うよ。
リクとの恋愛はそれから」
「メイの、生みの親?」
「もちろん、母親じゃなく父親の 方ね。
よく言うじゃん?
女の子は、父親に似た人を好きに なるって。
必ずしもそうじゃないかもしれな いけど、それって、生まれて初め て自分を大切にしてくれた異性が 父親だって記憶を元にして、恋を した時に自分を大切にしてくれる 男を見抜けるっていう意味なんだ ろうし」
リクはゆっくり、ショウマの話を 咀嚼(そしゃく)した。
一概(いちがい)にそうだと決め つけられないが、親の愛を疑った ままで他人の愛を信じるなんて、 無理な場合もあるだろう。