幸せまでの距離
リクの不安を吹き飛ばすように、 ショウマは勢いよく言った。
「まずは、どっちにしてもメイ ちゃんの母親の居場所を突き止め ないとな!
まずは、それからだ」
「メイの母親の居場所は、何とな くわかるよ。
養子縁組の後、ミズキちゃんとナ ナセ君がおばさんに会って話した らしいんだ。
その辺に行けば、きっと会えると 思う」
「じゃあ、今日の講義が終わった ら、さっそく向かってみよ!」
ショウマはそう言い、席を立つ。
リクもそれに合わせて立ち上がっ た。
入店した時はまばらだった客の数 も、昼前からじょじょに増え始め た。
空になった皿やグラスをトレイご と返却し、二人は外に出た。
「すっかり長居しちゃったな」
ショウマはイタズラっコのように 笑った。
「あんなに長くカフェで話し込ん だの、久しぶり」
昨夜と打って変わって、リクは 清々しい表情をしていた。
メイに拒絶された今の現状は、本 来なら絶望的なのかもしれない。
でも、メイのためにやるべきこと が分かったおかげで、リクは落ち 込まずに済んだ。
メイに連絡したい気持ちをそっと 胸にしまって、今は自分にできる ことをしようと決めたのだった。