幸せまでの距離

リクは、保の話に過去をリンクさせてい た。

毎日のように虐待を受けて泣いていたメ イ。

冷ややかな家族関係。

日に日に、人形のようにうつろな面持ち になる幼なじみの少女。


保の告白は、嘘偽りのない真実――。

「だからって、なぜメイを……。

メイはあなたの娘ですよね!?

娘を誕生させたのは、あなたの欲求のは け口にするためだったんですか!?」

「翔子に聞いたのかい?

僕がメイにしていたこと」

「そうです……。信じたくありませんで した。

でも、信じています。

メイはいまだに夜悪夢にうなされ、男性 に気を許せないでいる。

かつてのあなた達みたいに、恋を楽しん だり家庭を持つ夢を持つこともなく」

言いたいことはもっとあるはずなのに、 いざこうなると、リクは適切な言葉を見 つけられなかった。

何を言っても、間違っている気がする。


メイが秘めてきた過去を知った時、リク は性犯罪についてさらに調べた。

その中で、目を疑いたくなる資料を見つ けた。

中絶経験のある未成年の少女。

彼女達が妊娠した理由は、近親者による 強姦が大半にのぼるという。

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