君の涙にキスを ~燐&蓮編~
その後、応接室に行ったけど

小父さんには会えなかった。

だとすれば、チャンスは今夜。

緊急招集には、必ず全てのヴァンパイアが参加する。

小父さんも必ず来るはずだ。


とその前に、アイツにも報告しとくか。


城の中を捜し歩いていると

優の部屋から出て来る、蓮を見付けた。

「蓮。」

「なんだ?」

一瞥しただけで、すぐに廊下を歩きだす。


「澪に会ってきた。」

「そうか。」

うそ。それだけ?もっと反応あるかと思ったけど・・・

「澪、承諾してくれたよ。」

その言葉に、バッと音がしたかと思う程の勢いで俺を見た。

「・・んな。バカな。」

納得がいかないと言った様子で、口元を手で覆った。
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