愛のガチ契約
「…笑えねぇ」


「…素晴らしいわ。
洋風の随を極めているようね」

「流石麹町家。恐れ入るな。目が鋭い。
その通り、父上は道を髄まで極める…」

客人を入れた飯田は自然と客をエスコートしに入る。

「皆様、和室はこちらの奥に御座います。私に続くようお願い致します」

執事の蓮見が屋敷を案内し始めた。
客では鞠を先頭に一歩半後ろを飯田、その後に優希、飴子と続く。


「…その通りだよ優ちゃん。
この玄関、ってゆーか家丸ごと入っちゃうよ」


廊下は学校の廊下を思わせる幅、そして壁に並ぶ様々な絵画に、それに上手く添えられた高そうな壷や花瓶に美しいたくさんの花が生けられている。


「花も良いのを選ばれているのね」

鞠は和裁本家だが生け花でも名が高い。
花に五月蠅いのは飴子も優希もとっくに知っている。



「こりゃあ完全に鞠任せになりそうだなー」

優希は屋敷に入る前にちゃっかり鞄を預けていたので腕を頭の後ろで組み、ため息混じりに笑った。



「そうなことないわ。私はオマケよ。
あくまで生徒代表は優希で
飯田様個人では飴子を招待したって先ほどおっしゃっていたもの、ねぇ?」


鞠は飯田を横目でみた。


飯田は心の中で舌打ちをした。
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