俺と初めての恋愛をしよう
後藤は満足すると、今日子を離した。何事もなかったように戻る後藤とは違い、今日子はそれが出来ずに、暫くトイレに入ることになる。
何を言っても無駄な後藤には、諦めて受けるしか方法はないと、最近になって悟った。
今日の夜を考え、昼の誘いを断り、いつもの場所へ行く。
後藤は既に来ていて、のんびりとソファで寛いでいた。

「俊介さん」
「ん」

今日子が隣に座るや否や、胸に抱きこむ。そのまま唇を奪ったのは言うまでもない。
深くなるキスをどうにか押しとどめ、今日子は怒った顔を後藤に向ける。

「怖くないぞ」
「もう、会社はダメと言っているのに」
「嫌だね」

コンビニで買ってきた弁当を広げて、しらっと食べ始める。
いつものことと、今日子はため息を吐いて、自分の弁当を広げた。

「退職したら、お弁当にしますか?」

毎日作っている弁当の数が一つ増えても、なんの面倒もない。だが、独身の後藤がいきなり弁当を持ってきて、しかも、今日子と同じ内容であれば問題になる。念には念を入れておかなければならない。

「そうしてくれ」
「分かりました」

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