my home

『あっ...』

『だめだよ、人のリボン切ろうとしちゃ』


ニコッと空が笑うのと同時に空の頬から一筋の赤い雫が流れた

血だ



『如月空先輩、やりますね』

一番奥のやつが負けじとニコッと笑った

『でしょ?』


空がいつもとはまた違う笑顔で笑う


『ゲホゲホっ...っ』


そういう話をしている間も夢亜の様子は相変わらずおかしくて
空の頬からは赤い血が流れつづけていた


『空、ch...』

『ねぇ、華那くん』

空に話しかけようとしたら空の声によって遮られた


『俺さ、頼んだっていうの聞こえなかった??』

『は、はい』

空が笑顔でそう語りかける
その笑顔は色で表すと真っ黒なようで自然と敬語になっていた

『夢亜早く病院つれってって』

それだけを行って反対側を向いた

お前喧嘩したことあんのかよ空
俺の方が強いに決まってんだからお前が連れてってやれよ


『大丈夫だよ華那くん、空は喧嘩負けたことないよ』


俺の気持ちを察したのか奏太がそう言ってきた



意地でも自分達でけりつけたいんだな

< 43 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop