青のキセキ

課長が綾さんを抱いたと知って、私は嫉妬した。


今も、想像するだけで頭の中がぐちゃぐちゃになるぐらいイライラする。


だけど、それでも課長への気持ちは変わらない。それどころか、日に日に大きくなってゆく。


課長が私を許してくれるのなら、私も課長が綾さんを抱いたことを忘れなきゃ...。


だけど、お互い全部忘れて、もう一度やり直すことなんて出来るの?


それに。


私のお腹には課長の赤ちゃんがいる。


課長は、私が修一さんに抱かれたことは知っていたけれど、どうやら赤ちゃんのことは知らないみたいだった。


再び私の中に芽生えた小さな命。


愛する人の赤ちゃん。





課長との関係を続けるならば、赤ちゃんのことは隠し通せない...。



でも、もし課長が知ったら...。

綾さんと別れられないことで苦しんでいる課長にさらに追い打ちをかけることになる。



課長を苦しめることはしたくないのに...。










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