カプチーノ·カシス


課長のシャツをはだけさせると、あたしはそのすべすべの胸にたくさんキスをした。

彼はあたしの頭を愛しそうに撫でて言う。


「そんな場所にキスされるのは初めてだ」

「……どうですか?」

「気持ちいい」


仕事で何か褒めてくれるときみたいに目を細めて言う課長。

その笑顔、大好き。

でも今日はもっと、色んな顔が見たいの…

シャツを脱がせながら、あたしはズボンのベルトに手を掛けようとした。

でも、その手は強い力で課長に掴まれて、あたしはベッドに倒されてしまった。


「……課長?」


聞きながらあたしは、垂れ下がる彼の前髪をかき上げてやった。

あたしを見下ろす瞳からは、すっかり緊張の色が消えている。


「さっき、覚悟は出来てると言ったよね?」

「……はい」

「じゃあ……容赦しないから」


課長があたしの首筋に顔を埋めた瞬間、あたしの身体に電流が走った。


好きな人とするって、こういうことなんだ―――…

どんな場所でも彼に触れられれば性感帯にされてしまって、体中が熱くなる。

けれどハルとするときみたいに、思いきり乱れることはできない。

課長のくれる快感を、大事に大事に自分に刻みつけたいから……


名前を呼ばれながら何度も貫かれていると、余裕ぶっていたあたしはあっという間に姿を消し、好きな人と重なり合う幸せを全身で感じたのだった。



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