カプチーノ·カシス
「――ねぇ、課長」
「……ん?」
「あの二人には…なんて説明するんですか?」
気だるさの残る身体を寄せ合ったベッドの中で、あたしは何気なく聞いたつもりだった。
その質問がうかつなものだったと気づいたのは、彼があたしのわき腹をさすりながらこんなことを聞いたからだ。
「二人……? 石原と、あとは誰?」
しまった――。
直接課長に電話をかけてきた石原はともかく、ハルがあたしたちのことを知っているというのを課長は知らないんだった……
「いえ、あの……石原、柏木さんにも余計なこと言ったんじゃないかと思って」
苦しい言い訳だったけれど、課長は全く気にした素振りもなくぼんやりと天井を見つめる。
「そうかもな……あいつかなり怒ってたし。でも、しらを切り通すしかないだろう。仕事のためにも」