カプチーノ·カシス


「どうしてよ……前とはもう状況が違うじゃない」

「ああ……違うな。お前はもう寂しい女じゃなくなった」

「だから、あたしにはもう……」

「俺の身体は、必要ない。随分勝手な言い草だな?」


ジャリ、とアスファルトの小石を鳴らして、ハルが一歩あたしに近づく。


「あたしが……勝手?」

「あぁそうだ。今まで誰のお陰で夜が寂しくなかったと思ってる」

「もちろんハルには感謝してるよ。でもそんな恩を着せるような言い方しなくたっていいじゃない。あたしたちの関係って対等なものじゃなかったの?」


ハルは一瞬眉間に皺を寄せ、その後片側の口角を微かに上げて笑った。

……なにが可笑しいのよ。


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