カプチーノ·カシス

「そんな条件は飲めません!僕は美波ちゃんが好きなんだ。柏木さんなんかに絶対渡しません!!」



居酒屋の店先で、まだお酒も入っていないのにこんな大声を出して恥ずかしい……とは思わなかった。

これは男と男の勝負。


何を言っても柏木さんが引き下がらないのなら、次は殴ってでも美波ちゃんを守る。

そう息巻いて僕は拳を握っていた。


でも……



「…………大丈夫、みたいだな」



柏木さんは急に態度を変え、ほっとしたようにため息をつく。

そして僕に一言、こう言った。



「さっさと中入るぞ」


「……え、ちょっと!まだ話は……」


「安心しろ、俺はあんなガキに興味はない」


「????」


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