tender dragon Ⅰ
「いってぇな、触んなよ」
「だって俺、お前が怪我してるとこ初めて見た!だっせー!」
「うるせぇな」
蒼空くんが片手を使えないことをいいことに、遼太くんは蒼空くんをからかう。
心底迷惑そうな蒼空くんは、やっぱり遼太くんよりも精神年齢が上なのかもしれない。
「美波ちゃん、俺これから仕事だから帰るよ。」
「あ、はい!ありがとうございました!」
安田さんは優しく微笑むと、あたしと芽衣の頭をポンッと撫でて出ていった。
仕事があるのに、わざわざ迎えに来てくれたんだなぁ。
「なぁ、腹へった。」
「そういえば夕飯まだだったね」
遼太くんが芽衣の腕をつかんで、蒼空くんも立ち上がった。