tender dragon Ⅰ
「希龍、あたしがするからそっちに寄って」
「俺美波にしてもらいたかったな。」
「あたしじゃ不満なの?」
「不満だよ。」
なんて言いながらも笑ってる。
ほんとに何考えてんのか分かんないや。
からかわれたんだよね?
「あ、美波もう今日は泊まっていけば?」
「え?」
「もう遅いし、明日から休みでしょ?」
明日から春休みに入るから、朝早く起きて学校に行く必要がない。
「じゃあ俺も泊まる!」
遼太くんがものすごく嬉しそうに芽衣のところにかけよってきて。
「じゃあ、みんな安田の家に泊まればいいんじゃねぇの?」
葉太がポツリと言った言葉に、遼太くんは大賛成みたいで、そのままの流れで泊まることになってしまった。
「俺芽衣と同じ部屋!」
「何でよ、あたしは美波と寝るの!」
2人でじゃれあいながら出ていく芽衣と遼太くん。葉太は呆れたように2人を見ていた。