tender dragon Ⅰ
「…うん、そうしようかな…」
先生はまだ来てないし、まだ学校が始まったとは言えないけど、もう帰りたかった。
息が詰まりそうなこの状況と、いつバレるか分からない恐怖に耐えながら授業を受けるなんて、無理。
「ばいばい、美波」
加奈が笑顔であたしに手を振る。
龍泉のことが話題に出たのに、加奈があまり食いつかなかったのはきっと、新しい彼氏に夢中だからだろう。
もともと彼氏の入れ替わりが激しい子だったから、彼氏が出来たことには驚かなかった。
問題はその彼氏が、狂羅の関係者ってこと。
これって連絡するレベル?
加奈が言ってた黒髪の女の子の話は間違いなくあたし。
希龍くんのバイクの後ろに乗ったのが悪かったのかな…