tender dragon Ⅰ
登校している生徒とすれ違うと、 少し変な目で見られた。
そりゃ、そうだ。今から逆方向に行くなんて、変に思われるのが当たり前。
なるべく周りを見ないように携帯を開く。
【受信メール1件】
こんな朝早くから誰だろう。
加奈がたち…なわけないし。
メールの送り主を見た途端、携帯を握る手に少しだけ力が入った。
【さくら公園で待ってる】
それは紛れもなく希龍くんからのメール。
さくら公園はここから10分もかからない所にある小さな公園。
春になると桜が綺麗に咲く場所だ。
「うそ…」
メールは10分以上も前に来てる。待ってるってことはすでにもう着いてるってことだよね。