tender dragon Ⅰ
まずいと思い、歩くスピードを少し早めた。
もっと早く携帯を開けばよかった。
そうすれば、メールにも早く気づけたのに。
歩きながら思った。
希龍くん、学校行ってないの?
この時間にさくら公園に来れるなんて、学校に行ってない証拠でしょ。
「いた…」
小さな公園に停まってる真っ黒な大きいバイク。あれは一度見たことがある。ていうか、昨日見た。
側にあるベンチに寝転んで、気持ち良さそうに眠る男の人は、きっと希龍くんだ。
「希龍くん」
名前を呼んでみても、起きる気配はない。
近寄って肩を叩いてみる。
「ん……」