風に恋して
「あのとき、お前は泣きながら俺も熱くなるのかと聞いてきた。答えは変わらない。俺も熱い。こうしたら、わかるだろ?」
「……っ」

レオが後ろからリアを包み込むように抱きしめ、リアはビクッと身体を震わせた。

「リア、俺が怖いか?」

リアは高鳴る心臓に手を当てた。

大きく、速く、自分のものでないように脈打つリアの鼓動。

苦しくて、怖い。

でもそれは……“レオ”が怖いからではない。ただ、今までにない感情に揺さぶられるのが怖かった。

その、認めたくなかった気持ちは――

(恋……)

そう、この気持ちに名前をつけるなら、きっと。

リアは……レオに恋をしている。記憶など関係ない。今の、リアの本物の想い。
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