巫女と王子と精霊の本
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なんか気持ち良い……
誰かが頭を撫でられている。
…だ…れ………?
「…んっ………」
重い瞼を持ち上げ、私は目を開ける。
するとそこには……
「悪い、起こしたか」
私の頭を撫でるエルシスがいた。
「…………………」
「?、鈴奈?」
硬直する私をエルシスは不思議そうに見つめる。
エルシスが……
エルシスが……
何で私の頭を撫でてるの!?
確かに良い夢見てた気がするけども!!
私はエルシスと距離をおきたかったのに!!!
逆に縮まってるよ!!!
「大丈夫か?鈴奈」
「う、うん!!」
私はバッと起き上がりエルシスを見上げた。
私はまだ夢を見てるのかな…?