巫女と王子と精霊の本


「私の…私の初めて返せーっ!!!」


私の叫びが部屋中に響き渡る。


「巫女様!!?」


私の声を聞いたセレナがお風呂場へ駆け込んできた。


「うぅっ…セレナぁぁっ!!!」


私は全裸のままセレナに抱き着いた。


「巫女様!!あなた、何者です?」


セレナは上着を私に被せながら男を睨みつける。



「お、また可愛い子が出てきたな」


男はヘラヘラと笑い私達を無粋な目で見つめる。


「鈴奈、セレナ!!何があった!!?」


そこへ今度はエルシスが現れた。


「鈴奈、大丈……」


エルシスはほぼ半裸で涙目の私と男を交互に見る。


「………安心しろ、お前のその姿、こいつもろとも記憶から抹消してやる」


エルシスは私を安心させるように笑い剣を構えた。


「えっ?今なんて………」


今物凄い物騒な事をおっしゃいませんでしたか!!!?



「ヒューッ、怖いねぇ、王子さん」


怖いと言いながら男からは恐れを感じない。


「ふざけてる場合か?隠者」

「俺はいつでも真剣なんだけど?」



隠者??
それ……何!!?









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