帰宅部にお任せを

「…いや、物分かりが悪いのにはシツケが必要かな、と」

悪びれた様子もなくそう言う楓。

シツケって何よ!


「私も廉もペットじゃない!」

「はいはい」

「わかってないでしょ!?」

もう怒った!

楓に言うことなんて星の数ほどあるんだから!!


言い返そうとした時だった。


「…みっともない」

珍しくパソコンから目を離し立ち上がったのは、すっかり忘れ去られてたであろう十夜だった。

お洒落なデザインの黒縁眼鏡を正常な位置に戻す。


わたし達はその光景を静かに見つめていた。


あれだけ無関心な十夜が出てくるなんて、明日は槍でも降りそう。


「楓は言葉足らずだし、真希と廉は話をややこしくしないで下さい」

注意を受ける三人。


わたしと廉は小さくなって、

楓まで顔を背けちゃって、


誰も言い返そうとはしなかった。


というより、言い返せなかった。
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